日記のようなもの

自意識とオードリーの話が9割

ニューヨークでもなお拭えない自意識の話

「ニューヨーク旅行の話を思い出として残しておくか」というモチベーションで書き始めたら、結局自意識とオードリーの話になった。なんで?
せっかくだし要所要所にニューヨークの写真を挟み込むことで旅行の思い出を成仏させようと思う。

めっちゃ曇りのマンハッタン

ニューヨーク旅行に行った

先日5泊7日でニューヨークに旅行に行ってきた。5、6年ぶりの海外。
前回は中国の大連へ行った。そのときは漠然と、海外に行くと自分が開放されるような感覚になるんだなあと感じた記憶がある。
その感覚は固有の事象だと思っていたけど、その後色々な人の話を聞くに、どうやら海外に行く人はその感覚を求めている部分もあるみたいだということを知った。もともと海外旅行の魅力がよく分かってなかったんだけど(疲れるし)この感覚を知ったときから、いいもんだな〜と思うようになった。

で、今回行ってみてどうだったか。意外と自分が開放されるような感覚にはならなかった。たしかに言葉は通じないし、日本と文化とか常識が異なる感覚もあった。
けど結局自分は他者の目を気にしながら生きているんだなと思った。アメリカに行ってもなお。間違えることが恥ずかしいし、言葉が通じないとき・言葉を理解できないときに最初に感じたのは「分からなくてごめんなさい」という気持ちだった。無表情でボケてきたVANSの店員にうまく切り替えせなかったことはその後数時間引きずったし、ホテルのチェックインで5回目の「Do you understand??」を繰り出されたときはもう「Yes」とは言えず、あいまいに微笑むばかりだった。
他者から劣っているという感覚を持ちながら、そこから抜け出そうとし続ける、その葛藤ともがきの蓄積がこれまでの自分の人生なのかもしれない。そんなぁ……(旅行はちゃんと楽しかった)。

ゴロゴロしてる人がいたセントラルパーク。自意識が拭えなかった自分はゴロゴロできなかった。ここで買ったスパイダーマンのアイス、めっちゃ溶けてた

『でも、たりなくてよかった』がよかった話

最近テレビ番組のプロデューサー、安島隆さんの『でも、たりなくてよかった』を読んだ。僕が尊敬するオードリー若林さんと南海キャンディーズ山里さんの漫才ユニット「たりないふたり」の生みの親。
たりないふたりの漫才中、山里さんが他者に嫉妬し続ける様を見た若林さんが「それが山里という人間の本質だ。だからそれは変えなくていい」と言った、という話と書かれていた。
その話を読んでから僕は「生まれてから34年もの時間が経った自分という人間の本質はどこにあるのか、そろそろ欠片が見えてきたりもするのかな?」と考えるようになった。

少し前から若林さんの口から「結論」という表現をよく聞くようになった。「40代になってもまだロケが苦手。それは一つの結論だと思う」といった具合に。
逆に言うと30代ではまだまだ挑戦をしていたことの裏返しで、「結論」というのはそうした挑戦の先に出てくるものなのだと思う。また一度「結論」を出したら「もうそこに無理して挑戦しない」という意味合いも含んでいるとも思う。そうした意味で「結論を出す」という行為は可能性を閉じるものとも言える。
でも結論を出すことは、それをそのままの事象として受け入れるということでもある。そのままを受け入れられたときに初めて気持ちが楽になるというか、心の底から「そういうもん」として自意識の混じりっけがない状態に昇華(消化?)できる。

MoMAアウトサイダー・アートを代表する作家、ヘンリー・ダーガーの絵があった。感動した

まだしばらく「結論」は出せないんだと思う

自分が持つこの劣等感は自分という人間の本質・結論なのかな?と考えることがある。大人数の飲み会が苦手なら、もう無理して行かなくていいのかな?と。
30代に入った頃からちょうど、その劣等感に対しても一つ前進したような感覚がある。部分的に諦めがついたというか。でも「部分的に」というのがポイントで、まだ一部は諦めがついていない。だから「全然だめだったな〜」って日に風呂に入るときとか寝るときは「うわ〜〜〜」とか声が出ちゃう。だけど20代のときと比べたら全然生きやすくもなってる。だからそろそろ結論を出してもいいのかなと思うときもある。

そんな感じでここしばらく、「結論を出すべき」V.S.「出さない方がいい」でバトルが行われていたんだけど、なんだかんだ結論を出すことに迷っているならまだ迷っていた方がいいんだと思う。っていうか迷ってるなら結論に至れないわ、と。迷っちゃうんだから。
毎度毎度、大人数の飲み会に行くか行かないかを迷ってるのが30代の自分で、まだまだ迷いながら、行っては失敗して後悔するってのを繰り返すしかないんだろう、たぶん。
そしてこれを繰り返しながら迷わなくなったその状態を不惑っていうのか。孔子ってヤバいな、まじで。

飛行機めっちゃ揺れてトラウマになった